煽るより、なぜ下がっているのか、数字の読み方を説明したほうがよい。記者なんだろ!

69877223_2358507560933160_1815589049474220032_n.jpg
 
 こういう記事を見ていると、最低賃金が低い低いとみんな言っているから、オレも言ってやれーという記事。数少ないまともな新聞だと思ってきた『東京新聞』もやめようかと思う。

 こういう週刊誌調子の見出し記事を書くよりは、20代から60代だけの給与所得に限定して海外比較をしてみたほうが、生産的な意見ができる。社会を見る記者の能力の問題だ。

 もともと最低賃金が低すぎるということは事実だが、1990年代は、団塊世代が40代後半から50代で、最も給与が高い年代の人がきわめて多かったから平均を引き上げ、ルクセンブルクと並ぶくらいまであった。これをむしろ異例と認識しておく必要がある。そのときも、実は零細小売業は零細で貧しいままだった。

 そして今、このどうしようもない団塊世代が70歳を過ぎ、まもなく後期高齢者医療保険の世代に入る。政府は、65歳以上も働けとするが、かつての年功序列賃金カーブがあるわけでもなし、現役時代の所得の半分以下になるのが普通。そりゃ、就業者の賃金平均をとれば、どんなにやったって下がるに決まっている。若い世代の給与を引き上げても、4000万人以上65歳以上の日本人がいるのだから、どんどん下がっていく。そういう数字だということを、記者は説く責任がある。そうでないと、煽り記事に終わる。

 もうひとつ言えば、東京新聞のように電子化を主軸にしていくなど、ニューテクノロジーに進んでいく意味は悪いことではないが、専売所とその従業員というこれまでの最前線に討ち死にを求めているということでもある。デービット・アトキンソン流の投資コンサルタントからすれば、零細小売業はドメスティックで、日本の進化を阻害しているということであり、最低賃金をどんどん引き上げて、賃金上昇に耐えられない零歳中小企業はどんどん倒産に追い込み整理していけばよいということになるが、ここを切り捨てていったときに、就業者の賃金平均は上がるとしても、きわめて低い年金生活者をさらに増加させ、生活保護世帯をさらに増加させていくことでもある。むろん、アトキンソンのような人が働いていたゴールドマン・サックスのような会社は、優良な投資先企業が増えて、さらに元気になるだろうが。上級国民と下級国民の絶対的な格差ということでもある。カムイ伝の世界だ。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント